#監視

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病む人々

(日常)行動などのデータで企業が従業員の評価を行うことが当たり前になっていた2025年、常に監視されている様な環境で仕事をする人々の中には心を病む人が続出していた。
ここは、そんな人々に救いを与えてくれるデータライフカウンセラーのクリニック、人事職の狭山芳江さんが悩みを打ち明けている。

狭山  今期、成績が下がったんです。

医師  残念でしたね。

狭山  もしかしたら、こないだ私が課長がいつも食べてるのより上等なランチを食べたのがバレたのかも知れません。

医師  いや、そんなことで評価が下がることはないでしょう。

狭山  でも、すごく細かくデータを見る人なんです。あっ、でもそれ程大きく下がった訳ではないってことは、私がお風呂に入りながら企画を考えていたのが伝わって評価されたのかも。

医師  あなたが風呂場で考えてることが会社に伝わるんですか?

狭山  会社は何だって知っているんです。どうしましょう、お風呂場でくらいリラックスしたいです。

医師  データが会社に伝わらないようにできる壺をお譲りできますが、レンタルで月1万円かかるんですよね..

狭山  そんなことができるんですか? 借ります!! あっでも、お風呂場以外はどうしましょう。リビングと寝室とお風呂場で3つかな…

医師  5つセットだと割安になりますよ。

狭山  セットにします! あっ、でもお酒を飲みに行ったりする時はどうしたら会社に知られずに済むでしょう。

医師  スマホ交換サービスというのがあって、交換スマホを持って居る間は全く別の人として生活できるんですが、8時間で1万円かかるんです。

狭山  そのサービスも使います!私は救われました!!

狭山  良かったです。本日の診察料は30分で1万円になります。またのお越しをお待ちしています。

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